慶應義塾大学入試情報2019 慶大小論文実施状況
2017年度入試までの過去4年における慶應義塾大学の小論文実施状況をまとめました。
- ※「2018年度入試 小論文実施状況」は、9月更新予定です。
表の見方
- 課題文読解型I
与えられた資料のうちの主たるものが日本語の課題文であり、一定の主題について見解を述べることだけが求められている問題です。 - 課題文読解型II
与えられた資料のうちの主たるものが日本語の課題文であり、要約・説明を求める設問が含まれている問題です。 - 教科論述型問題
教科の知識のみで解答可能であり、解答が一義的に定まる問題です。
文学部
試験:小論文
年度 入試 |
時間 (分) |
出題 パターン |
出題の 内容 |
出典 |
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2017 | 90 | 課題文読解型II (人文系) |
「分け与える」ということ | 小川さやか『「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済』、光文社新書、2016年 |
2016 | 90 | 課題文読解型II (人文系) |
「名付け」における自由と構造 | 四方田犬彦『犬たちの肖像』、集英社、2015年 |
2015 | 90 | 課題文読解型II (人文系) |
科学的な知識 | 垂水雄二『科学はなぜ誤解されるのか』、平凡社新書、2014年 |
2014 | 90 | 課題文読解型II (人文系) |
「異邦人」という存在 | 柳田邦男『言葉が立ち上がる時』、平凡社、2013年 |
経済学部(A・B方式)
試験:小論文
年度 入試 |
時間 (分) |
出題 パターン |
出題の 内容 |
出典 |
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2017 | 70 | 課題文読解型II (社会科学系) |
組織におけるソクラテス的論者 | マーサ・C・ヌスバウム『経済成長がすべてか?―デモクラシーが人文学を必要とする理由』、小沢自然/小野正嗣 訳、岩波書店、2013年 |
2016 | 60 | 課題文読解型II (社会科学系) |
消費行動とリベラルな自由 | マイケル・サンデル『公共哲学 政治における道徳を考える』、鬼澤忍 訳、筑摩書房、2011年 |
2015 | 60 | 課題文読解型II (人文系) |
大学教育の目的と人間による知識の創造 | 山崎正和『歴史の真実と政治の正義』、中央公論新社、2000年 |
2014 | 60 | 課題文読解型II (社会科学系) |
イノベーションが社会に及ぼす影響 | ウィリアム・イースタリー『エコノミスト 南の貧困と闘う』、小浜裕久/織井啓介/冨田陽子 訳、東洋経済新報社、2003年 |
法学部
試験:論述力
年度 入試 |
時間 (分) |
出題 パターン |
出題の 内容 |
出典 |
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2017 | 90 | 課題文読解型I (社会科学系) |
立憲主義と公私の区分 | 長谷部恭男『憲法と平和を問い直す』、筑摩書房、2004年 |
2016 | 90 | 課題文読解型II (社会科学系) |
世界文明の到来とナショナリズム | 山本新『人類の知的遺産74 トインビー』、講談社、1978年 |
2015 | 90 | 課題文読解型II (社会科学系) |
人間社会における「関係価値」 | 阿部健一「生物多様性という関係価値―利用と保全と地域社会」、科学(2010年10月号) |
2014 | 90 | 課題文読解型I (社会科学系) |
「ケアの倫理」と「正義の倫理」 | 岡野八代「規範理論における主題としての『家族』」、立命館法学(333・334号(2010年5・6号)) |
商学部(B方式)
試験:論文テスト
年度 入試 |
時間 (分) |
出題 パターン |
出題の 内容 |
出典 |
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2017 | 70 | 課題文読解型II (社会科学系) |
専門と教養 | 石井洋二郎/藤垣裕子『大人になるためのリベラルアーツ』、東京大学出版会、2016年 |
課題文読解型I (社会科学系) |
共変関係と因果関係 | E.B.ゼックミスタ/J.E.ジョンソン『クリティカルシンキング《入門篇》』、宮元博章/道田泰司/谷口高士/菊池聡 訳、北大路書房、1996年 | ||
2016 | 70 | 課題文読解型II (社会科学系) |
なぜ大学はレポートを課題に出すのか | 山口裕之『コピペと言われないレポートの書き方教室―3つのステップ』、新曜社、2013年 |
課題文読解型II (社会科学系) |
統計的仮説検定 | |||
2015 | 70 | 課題文読解型II (社会科学系) |
意思決定と期待値 | ポール・W・グリムシャー『神経経済学入門』、宮下英三 訳、生産性出版、2008年 |
課題文読解型II (社会科学系) |
少子化と将来の人口統計 | John Graunt 'Natural and Political Observations made upon the Bills of Mortality', 1662 | ||
「平成25年簡易生命表」、厚生労働省 | ||||
『人口統計資料集』、社会保障人口問題研究所 | ||||
『中国国家統計年鑑』、国連統計 | ||||
課題文読解型II (社会科学系) |
命題と反証可能性 | K.R.ポパー『科学的発見の理論(上)』、大内義一/森博 訳、恒星社厚生閣、1971年 | ||
2014 | 70 | 教科論述型問題 | 教科現代国語 | |
課題文読解型II (社会科学系) |
天然資源価格の変化 | Mark Tyer / John P.Sykes "The statistics of the rare earths industry", Significance (vol.10, issue2, April 12-16, 2013) | ||
Tom Tietenberg / Lynne Lewis "Environmental and Natural Resource Economics", 9th ed., Person, 2012 |
総合政策学部
試験:小論文
年度 入試 |
時間 (分) |
出題 パターン |
出題の 内容 |
出典 |
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2017 | 120 | 課題文読解型II (社会科学系) |
統計の示す相関関係と因果関係との違い | 久米郁男『原因を推論する─政治分析方法論のすゝめ』、有斐閣、2013年 |
ウォルター・ミシェル『マシュマロ・テスト─成功する子・しない子』、柴田裕之 訳、早川書房、2015年 | ||||
ジェームズ・アレン『「原因」と「結果」の法則 コミック版』、小山高生 潤色・脚本、高見さちこ 作画、サンマーク出版、2009年 | ||||
『社会格差と健康─社会疫学からのアプローチ』、川上憲人/小林廉毅/橋本英樹 編、東京大学出版会、2006年 | ||||
『社会と健康─健康格差解消に向けた統合科学的アプローチ』、川上憲人/橋本英樹/近藤尚己 編、東京大学出版会、2015年 | ||||
上村豊『客問題の考え方─結果から原因を探る数学』、講談社、2014年 | ||||
2016 | 120 | 課題文読解型II (社会科学系) |
国際比較、世代間移動、高齢化から見た格差 | 橘木俊詔『日本の経済格差―所得と資産から考える―』、岩波書店、1998年 |
トマス・ピケティ『21世紀の資本』、山形浩生/守岡桜/森本正史 訳、みすず書房、2014年 | ||||
佐藤俊樹『不平等社会日本―さよなら総中流』、中央公論新社、2000年 | ||||
石田浩/三輪哲「上層ホワイトカラーの再生産」、『現代の階層社会[2]―階層と移動の構造―』、石田浩/近藤博之/中尾啓子 編、東京大学出版会、2011年 | ||||
大竹文雄『日本の不平等―格差社会の幻想と未来』、日本経済新聞社、2005年 | ||||
2015 | 120 | 課題文読解型II (社会科学系) |
意思決定におけるデータ収集・分析と限界 | 武藤徹『大量現象のはなし【確率・統計篇】』、日本評論社、2012年 |
国友直人/山本拓 監修『21世紀の統計学 社会・経済の統計科学Ⅰ』、東京大学出版会、2008年 | ||||
渡辺美智子/椿広計 編著『問題解決学としての統計学』、日科技連、2012年 | ||||
シャロン・バーチュ・マグレイン『異端の統計学ベイズ』、富永星 訳、草思社、2013年 | ||||
田中規久男「米国における統計的証拠の意義と技法」、法政論集(250号)、2013年 | ||||
竹内啓『社会科学における数と量』、東京大学出版会、1971年 | ||||
竹内啓『統計学と経済学のあいだ』、東洋経済新報社、1977年 | ||||
猪瀬直樹『昭和16年夏の敗戦』、中央公論新社、2010年 | ||||
戸部良一/寺本義也/鎌田伸一/杉之尾孝生/村井友秀/野中郁次郎『失敗の本質ー日本軍の組織論的研究』、中央公論新社、1991年 | ||||
レナード・ムロディナウ『たまたまー日常に潜む「偶然」を科学する』、田中三彦 訳、ダイヤモンド社、2009年 | ||||
2014 | 120 | 課題文読解型II (社会科学系) |
教科書の歴史記述 | J.K.フェアバンク『中国 上』、市古宙三 訳、東京大学出版会、1972年 |
ポール・A・コーエン『知の帝国主義 オリエンタリズムと中国像』、佐藤慎一 訳、平凡社、1988年 | ||||
「第16章 産業資本主義の発展と帝国主義 第5節 『西洋の圧迫』と東アジア」、『世界史B』、東京書籍、2003年 | ||||
「第17章 アジア諸地域の変革運動 第3節 清の動揺と変貌する東アジア」、『世界史B』、東京書籍、2013年 |
環境情報学部
試験:小論文
年度 入試 |
時間 (分) |
出題 パターン |
出題の 内容 |
出典 |
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2017 | 120 | 課題文読解型I (社会科学系) |
慶大環境情報学部で専攻し研究したい課題 | |
2016 | 120 | 課題文読解型II (社会科学系) |
モノやコトによる生活や人の意識の変化 | 西岸良平「テレビがわが家にやってきた!」『夕焼けの詩13-雪うさぎ―』、小学館、1982年 |
リチャード・ランガム『火の賜物―ヒトは料理で進化した』、依田卓巳 訳、NTT出版、2010年 | ||||
関根千佳『ユニバーサルデザインの力 社会人のためのUD入門』、生産性出版、2010年 | ||||
西垣通『スローネット―IT社会の新たなかたち』、春秋社、2010年 | ||||
『ソーシャルデザイン―社会をつくるグッドアイデア集』、E.グリーンズ 編、朝日出版社、2012年 | ||||
横井軍平『決定版・ゲームの神様 横井軍平のことば ものづくりのイノベーション「枯れた技術の水平思考」とは何か?』、スペースシャワーネットワーク、2012年 | ||||
ちきりん『社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!』、大和書房、2012年 | ||||
2015 | 120 | 課題文読解型I (社会科学系) |
2045年の未来社会 | World Economic Forum, 2014 IEEE History Committee エイドリアン・ヴォイヤー 大月ヒロ子 加藤徹生 鈴木淳 トード・クレソン 宮崎正勝 村井純 |
2014 | 120 | 課題文読解型I (社会科学系) |
「地球と人間」と題するアンソロジーの編集 | 広松伝『ミミズと河童のよみがえり 柳川掘割から水を考える』、河合出版、1987年 |
ガレス・ポーター/ジャネット・ウェルシュ・プラウ『入門地球環境政治』有斐閣、1998年 | ||||
日高敏隆『世界を、こんなふうに見てごらん』、集英社、2013年 | ||||
樋口広芳『生命のにぎわう青い星 生物多様性とわたしたちのくらし』、化学同人、2010年 | ||||
長山靖生『日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで』、河出書房新社、2009年 | ||||
長坂俊成『記憶と記録 311まるごとアーカイブス』、岩波書店、2012年 | ||||
貝塚茂樹『平野と海岸を読む』、岩波書店、1992年 | ||||
山内恭『南極・北極の気象と気候』、成山堂書店、2009年 | ||||
ドネラ・H・メドウズ/カブ・ヒル・コーハウジング『「成長の限界」からカブ・ヒル村へ ドネラ・H・メドウズと持続』、生活書院、2007年 |
看護医療学部
試験:小論文
年度 入試 |
時間 (分) |
出題 パターン |
出題の 内容 |
出典 |
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2017 | 70 | 課題文読解型II (人文系) |
多事争論と惑溺 | 坂本多加雄『新しい福沢諭吉』、講談社現代新書、1997年 |
2016 | 70 | 課題文読解型II (人文系) |
福沢諭吉のリベラリズムの思想 | 宇沢弘文『経済学と人間の心』、東洋経済新報社、2003年 |
2015 | 70 | 課題文読解型II (人文系) |
「経験」と「体験」の違い | 森有正『生きることと考えること』、講談社現代新書、1970年 |
2014 | 70 | 課題文読解型II (人文系) |
自然および科学・技術・生産と調和した生活 | 暉峻淑子『豊かさとは何か』、岩波新書、1989年 |
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